2007年1月27日



クリント・イーストウッドの「Flag of our fathers」を見る。スピルバーグが製作にタッチしているだけあって、硫黄島への海兵隊上陸の戦闘シーンは、プライベート・ライアンに少し似ている。プライベート・ライアンでは押さえ気味だった残虐さ(人体が戦闘中にはいかに簡単に壊れてしまうか)が、かなりあからさまに表現されていた。手りゅう弾で自爆した日本兵のスプラッターをカメラの前に再現した映画は、初めてでしょう。ドキュメンタリー風手法で、特に記録写真と同じ情景を映画の画面に再現するのはプライベート・ライアンや戦場のピアニストでおなじみ。

ガダルカナルの死闘を描いたThin Red Lineのような、叙情性と、軍隊内の人間関係のいやらしさは、あまりよく描けていなかった。

戦闘シーンの激しさと、負傷シーンの露骨さには、イラクで戦うアメリカ兵への思いもこめられているような気がした。

後半の硫黄島の手紙が楽しみ。